導入事例:株式会社西日本シティ銀行様

導入事例:西日本シティ銀行

医療専門チーム研修に「医療経営士」の学習を活用

小林達也

小林達也 さん
西日本シティ銀行 法人ソリューション部 主任調査役

 西日本シティ銀行は福岡県を中心に国内208店舗、海外駐在員事務所3拠点を持ち、お客さまの多くが九州の中小企業・個人の方です。「お客さまに一番近い」「地域に貢献する」「期待に応える人づくり」を経営理念に、高い志と誇りを持って時代の変化に適応し、お客さまとともに成長する“九州No.1”バンクを目指しています。

 当行は、医療機関を「有力な地場産業の1つ」と位置づけており、他行に先駆けて2004年、法人ソリューション部内に医療専門チームを発足しました。当初は2人でスタートしたチームには現在、10名以上が籍を置き、当行のなかでも、医療が重要な業界であるという認識が高まっています。営業エリアの九州・山口全域で積極的に営業展開しており、病院取引シェアは、福岡県内で50%以上を占め、医療機関債受託は全国でもトップクラスを継続しています。医療専門チームのメンバーの多くは30代から40代の中堅です。金融の知識と経験を積んだ行員がそろっていますが、医療機関にご提案を行うには、医療経営に関する専門知識が不可欠です。新しくチームに異動してきた行員には、医療経営について2カ月間の研修を行っています。1カ月目は、医療業界の仕組みや用語等基礎知識の習得、2カ月目は先輩行員と同行し医療機関を訪問するOJTです。

医療経営全般を体系的に理解できる

 医療経営の基礎を学ぶにあたり、当初は新聞や雑誌を読むことが中心でした。また、学ぶ内容は財務の視点に偏りがちで、医療経営全般を視野に入れた研修が必要だと感じていました。現在は、基礎知識の習得プログラムに「医療経営士初級テキスト」を使用し、「医療経営士」資格認定試験の受験も奨励しています。テキストの内容が医療経営全般にわたっているので、初めて医療経営を学ぶ行員でも、体系立てて理解できるようです。

 2カ月間の研修終了後、メンバーは独り立ちして医療機関への営業活動をスタートします。理事長や事務長とお会いしてお話しするなかで、その医療機関の経営課題を抽出。解決のための仮説を立てて再度訪問し、理事長、事務長とともに検証します。仮説が正しければ正式に解決方法をご提案するという具合です。
研修前は、一般企業と勝手が違い医療機関を特別なものと感じていた行員も、基礎知識の習得と実践により、適切なご提案ができるように成長しています。

 当行は現在、医療経営士2級合格者が1名、3級合格者が15名います。これらの行員には、医療機関の財務面を見るだけでなく、さまざまな潜在ニーズを見つけ出し、高度なソリューション提案を実践してほしいと願っています。営業店だけでは解決できない課題について、医療チームとして、医療経営士として、専門性を発揮していくことを期待しています。


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